競泳水着コレクション

AQUABLADE(アクアブレード)

アクアブレードはアクアスペックをベースに、ストライプ状の撥水プリント加工を施した素材で、1996年に登場した。
この素材が縦縞模様に見えるのは、素材表面に撥水部と非撥水部を交互に並べたためで、単なる模様では無い。 素材表面に交互に並んだ撥水部と非撥水部では、それぞれ表面を流れる水流の速さが異り、その速度差によって水着表面に縦渦を発生させる。 この縦渦効果がアクアブレードの最大の特徴で、縦渦によって水流の乱れを抑制し、低抵抗を実現した。 このメカニズムはNIKKEI STYLE 五輪競泳水着「50年の進化」飽くなき抵抗との戦い の中、8.アトランタ五輪(1996年)で詳しく紹介されているので、興味ある方は是非ご覧頂きたい。
アクアブレードはスピードのフラグシップマテリアルとして、マーキュライン、S-2000、Gスーツなど、さまざまなカッティングやモデルで採用された。

1999年には撥水プリントのデザインをウロコ状に変更した「アクアブレードⅡ」が登場。水に入るとアイコニックなウロコ模様が際立ち、スピードを象徴するデザインとなった。
2000年にはシドニー五輪に向けて開発された新素材「アクアブレードⅡR」が登場。微細な溝を持つ生地にウロコ模様の撥水プリントを施した素材で、新登場のファーストスキンに採用された。
更に2003年にアクアブレードⅡRのソフトフィットタイプの「アクアブレードex」も登場。ファーストスキンexに採用し、シリーズが拡充された。 (ファーストスキンシリーズは別項目で紹介

スピードはフラグシップモデルであるファーストスキンシリーズに力を入れる一方、アクアブレードⅡの商品拡充も図った。 特に様々なグラフィックデザインを施したプリントモデルは人気を集め、友禅スタイル(2001年)、プールサイドミュージアム世界の名画コレクション(2003年)、 歌舞伎(2005年)などテーマを持ったモデルも登場した。多彩なプリントモデルもアクアブレードシリーズの魅力の一つだ。

2005年にはアクアブレードΣが登場。東レの耐塩素素材「ブルーオウ」を新採用し、撥水プリントの形状を変更するなど大幅なモデルチェンジが行われた。 また2006年には「アクアブレードΣ」と「フレックススキン」を組み合わせたアクアブレードΣ☆(シグマスター)が登場。シリーズ初の複合素材水着となった。

2007年、長年スピードとライセンス契約を結んでいたミズノが契約を解消。新たにゴールドウインがパートナーとなった。 この時点で現行商品であったアクアブレードΣはゴールドウインに引き継がれ、生地をリファイン(ポリエステル83%-ポリウレタン17%へ変更)した上で 「アクアブレードΣプラス」として販売された。
特殊なケースとは言え、同じシリーズが二社に渡って製造されたのは趣味的に大変興味深い。

同素材を使用するがスタイルに特徴のある 「S2000」 「Gスーツ」はそれぞれ別項目で紹介する。

AQUABLADE コレクション

- - 83OE-90211 - - -
83OE-30546 - 83OD-70297

AQUABLADE マテリアルバリエーション

AQUABLADE アクアブレード アクアスペックにストライプ状の撥水プリント加工を施した素材
ポリエステル80% ポリウレタン20%
AQUABLADEⅡ アクアブレードⅡ 撥水加工をストライプ状からウロコ模様へ変更
素材の構造に変更は無いが、外観的に大きな変化となった
ポリエステル80% ポリウレタン20%
AQUABLADE W
(通常の状態で撮影)
AQUABLADE W
(光を透過させて撮影)
アクアブレードW 特殊セラミックを含んだ繊維を使用し、透けにくくなった素材
ポリエステル85% ポリウレタン15%

通常の状態で撮影するとウロコ模様が写りにくいため(↑)
光を透過させて撮影した画像(↓)も掲載する
AQUABLADEΣ アクアブレードΣ 撥水プリント形状を変更することで、従来の直進方向の水流のみから斜め方向にも対応
ベース素材に東レのBLUEAWE(ブルーオウ)を採用
ポリエステル80% ポリウレタン20%
AQUABLADEⅡR アクアブレードⅡR サメの皮膚構造も模した生地に、鱗模様の撥水プリントを施した素材
ポリエステル75% ポリウレタン25%
【ファーストスキンコレクションはこちらから】
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