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レオタードコレクション No.28

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コレクション No.28 データ

メーカー ササキスポーツ
品番 #7204G
サイズ GYM-L
素材 プリントツーウェイ
ツーウェイトリコット
カラー レモンイエロー
備考 1994、1995年カタログ掲載モデル

構造観察

コレクションの特徴 プリント生地のマクロ写真

一般的なプリント生地は白い下地にインクを乗せるが、 このプリント生地は黄色い生地の上に模様だけをプリントしている。
生地に触れると模様の部分はゴムのような質感があり、ツルツルした生地との対比が面白い。
コレクションの特徴 カタログ写真からロゴの位置を見る

SASAKIのロゴが剥がれてしまっているのが残念だが、本来は左腰のサイドの黒い生地に縦向きでロゴが入る。

このレオタードについて

このレオタードはササキスポーツ1994年のカタログモデルで、器械体操用の「ジムナスト型」を採用した最初期モデルにあたる。 ジムナスト型とは、器械体操選手特有の上半身が発達した身体にフィットするよう設計されたパターンで、 袖口や上半身は幅を広めに取り、若干短い袖丈やレッグアップした足口にするなど、 一般のレオタードとは異なるカッティングが与えられている。

レモンイエローの鮮やかなプリント生地はバンブーといい、ランダムに並べた擦れた直線の柄にアジア的な雰囲気を感じる。 そしてサイドの黒いラインがボディーをシャープに引き立て、シンプルでありながら身体を美しく見せるデザインをしている。
ちなみにバンブーは一般的な白い下地に色や絵柄を重ねたプリント生地と異なり、 色のある生地に模様の部分だけをプリントしているのが特徴だ。 それもインクを染み込ませたのではなく、別素材を生地に乗せたような感触があるのが面白い。 カラーはレモンイエローの他、パッションピンクとホワイトの三色が用意された。
このモデルは1994年から1995年に生産されたが、同じバンブーを使ったモデル(#7182、J-7154)は 1998年頃まで生産が続いたようで、息の長い素材であった。
この他にもカタログには無いカラーで黒地に白い柄、白地に黒い柄(カタログのホワイトは白地に紫の柄)を見掛けた事がある。 これらは特注品だと思うが詳細は不明。もしかしたら他の色の組合せも存在したのかもしれない。
また、時期は異なるがバルセロナ五輪(1992年)の器械体操日本代表や、同じ頃の新体操ブルガリア選手(カタログの写真掲載)もこの柄レオタードを着用しているのも興味深い。

さて、この個体は生地劣化があり、首の後ろのスナップボタンも取れていた為、安く入手する事が出来た。
生地劣化はどうする事も出来ないが、足口のゴムの交換とスナップボタンの取替えを行い、着用可能な状態に修復した。 簡単なメンテナンスである程度の姿を取り戻せるのは、体操レオタードの長所である。

※関連レオタード:No.29【カラー違い】